2011年02月26日

『Blue Valentine』

壊れかけたカップルの行く末。

Blue Valentine


女の人って現実的なんだよね。
キル時は切る。
何となく思い出した、映画『カンバセーションズ』のキャッチフレーズ
『男はズルいロマンチスト、女は罪なリアリスト』
これもそうなのかも。

あらすじは
結婚7年目のディーンとシンディは娘のフランキーと三人暮らし。
努力して資格を取って働いているシンディと違ってディーンは朝8時からビールという
生活。お互い壊れかかっているのはわかっていながらも崩壊は恐れている。
そんな二人にも幸せに溢れていた時期があって…。

と言うカンジですか。
過去と現在が交錯してそれが輝いていた日々と現実とを上手く
比較している。
作り方はキライじゃない。特にラストの向かい合う姿が印象的。

現実には私だって、多分シンディと同じようになるんだと思う。
ロマンチストで優しくて、いい人だけど、やっぱりセキュリティがしっかりしていないと
怖くなっちゃうのが当たり前だと思うんだよね。

彼は本当に優しい人。老人ホームに引っ越しするおじいちゃんの荷物、
勿論全部は運べないけど、それでもあるものを、それもがらくたばかりを
並べてあげたり、どんなに怒っても彼、一度も彼女には手をあげなかった。
ああやってお花をくれたりするのもいいんだよね。
そもそも「怪しい」子どもを生む彼女を受け入れてくれたことも凄い。
(勿論自分だという可能性もかなりあるにしても)
でも不器用なんだなー。
優しいだけじゃやっぱりダメなんだなぁ。努力してがんばって今の仕事を
とることができたシンディからしてみれば、やっぱり何か納得できないんだろうな。

シャワーのシーンが印象的。絶対わかっているのに、キスを避ける彼女。
顔の周りに手をやって、目を閉じて、上手い具合にかわしているその態度、
なんかわかる気がする。こういうこと、ある、ある、と思ってしまった。
この時点で気付いて!って思うんだけど。そうじゃなくても時々一人になって
不満を募らせている彼女をきっと彼はまだ大丈夫だ、と楽観的に
とらえすぎていたんだろうな。彼がやろうとする行動はすべてから回り。
多分「俺!がんばって新しい仕事でも探してみようかな!」とか
「今から学校行って資格とって、仕事を見つけたい」とか
こういう方向に動いていればきっと彼女の態度もかわったはず。

それが娘と二人に疲れて寝ている彼女をかわいく(かわいく?)起こしてみたり、
リフレッシュのラブホテルに(あるんだ!アメリカ!)誘ってみたり、
もうどれもこれも彼女が「なんだかなあ」と思うことしかしなかったんだよねぇ。
こりゃもう「わかってないなぁ」としか言いようがなく…。

いい人だけに切ない。だけどこうやって壊れていくことはどこにでも転がっている
物語なんだろうな、とも思う。
だからみんな感情移入してココロを痛める。
エンディングまで本当に切なかったなぁ。

ミシェル・ウィリアムズはそこらへんにいそうな子なんだけど(てか友達似てるし)
いい演技だったなぁ。本当に普通だったなぁ。
ライアンも勿論よかった、けどあの変わりようは驚き。
髪の毛とあのメガネと服!どうしてその服選んじゃったかな、というワシのスゥェットには
重要なシーンなのにも関わらず、目がいって仕方なかったです…。

ちなみにこの映画、過激な性描写がどうのこうの、となっているらしいけど、
先日dogtoothを見た私としては「え?どこが?」
と思ってしまいました。
そう考えると「dogtooth」恐ろしいな。
同じカンヌ国際映画祭の「ある視点」部門に出品されていますね。
「Dogtooth」が2009年、「ブルー・バレンタイン」が2010年です。
どちらもとても素晴らしい映画だと思います。
(もっとも「ブルーバレンタイン」のほうが受け入れやすいけど)
日本公開は4月だそうですので是非に。
posted by minori at 00:51| 宮城 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画「は」行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月22日

『Social Network』

コミュニケーション不足?

The Social Network (Two-Disc Collector's Edition)


そもそもFBの創立者がこんなに若いなんて知らなかったわぁ。
私も日ごろお世話になっているFB、まさかこんなドラマがあったとはねぇ。

まさかデビッド・フィンチャーがこのテーマでとるなんて。
そもそも私、「ソーシャル・ネットワーク」を舞台にした殺人が絡むスリラーだと
思ってましたからね。ふたをあけたら全然違うし。
もともと評判がよかったので、楽しみにしていました。よーやく見れた!

いやいや、のっけからしゃべりまくり、人の話はそっちのけ、感情までもそっちのけ。
これはもうネット社会から生まれたもの。
「言い逃げ」が許されるのはネットのみ。
言いたいことだけ言って許されるならそんな世界に生きてみたい。

だからあまりマーク君に好感を持てる人は少ないと思う。
むしろ「まっとう」であるエドゥアルドに肩入れしちゃう。
彼、非常に普通なんですよね。でも天才とバカには彼は通用しない。
彼女もブスのくせに(あ、言っちゃった。多分好みじゃないだけです、顔が)
あんなことするしさぁ。

だから、今はまだ、ラストシーンでもわかるように彼はエリカの気を引きたい、
というところだけが人間臭い部分として彼の中に残っている。
すべての感情を打ち捨ててFB創設にのめり込んだけれど、
その部分だけがまだ一人の若者。それが何年かたったあと、彼が失った
友情に気付いてくれればいいな、と。(もっとも、そう思ったからこういう
映画に賛同したんだろうけど)
ネット社会に生きちゃうとリアルなコミュニケーションを取るのが難しくなるのかな。
だから敢えて実名で行く、っていうところは日本人には考えられないことなんだろう。
(日本のオタクが実名でってのは不思議ー)
コミュニケーション不足ですよ。それがFBで解決できればいんだけどね、
というのがやっぱりこの映画のどこかにあるんだろうなぁ。

ジェシーの演技は素晴らしかった。オタクなカンジがもう、リアル、リアル!
そしてもう一人脇を固めたジャスティン、よかったじゃない。
ハマっていました。

FBって私ももうかなり長いことやっているけど、
確かに私もあれに一喜一憂することもあるわ〜。
ラストシーンがとても切なかった…。
ラベル:映画「さ」行
posted by minori at 21:13| 宮城 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画「さ」行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月19日

『dogtooth』

不穏な空気が渦巻く美しくも閉ざされた世界。

Dogtooth . ( Kynodontas ) ( Dog Tooth ) [ NON-USA FORMAT, PAL, Reg.2 Import - United Kingdom ]

あらすじはこんなかんじ?

とある郊外の美しい家に住む家族、プールつきにその屋敷には高い塀があたりを囲んでいる。
そこに住む子供達は今まで一度も外に出たことがなく、
『電話』は『塩』である、などと奇妙な教育を施していた。
外に出れる手段は車だけで、それも犬歯がぬけて大人になったら出れると
父親は子供たちに話す。
唯一外部からやってくるクリスティーナは、息子の性の処理の相手として連れてこられていたが、
彼女が来ることによって少しずつ何かが変わり始める。

もうのっけっから変わっている。
海は革張りの椅子、
とりあえず熱いお湯に指入れて、最後までもった人が勝ち、
とかもう奇妙奇天烈。
そもそも「どうしてこういうことをしているのか」というのは全く持って説明なし。
ないほうが変に考えなくていいでしょ、と監督は言うがそれにしてもね(笑)

親という存在は子供にとっては絶対的なもの。だけど外に出るようになって
外部からの影響を受ける。演歌が嫌いなうちの親、聞いたことなかった演歌を
幼稚園で演歌好きの子供にしこたま叩き込まれてうちに帰って歌ったら親が
びっくりした、という事件があったが(やっぱりあまり歌わないほうがいいよ、と言われた)
子供というのは吸収しやすい生き物で、いいことも悪いこともすべて吸収して
悪いものはふるいにかけるのが一般的。

ここではそれが全く通用しない。
「電話をとって」というと塩が出てくる。それは塩が電話と教え込まれているから。
物語の途中途中にこういう奇妙な「言葉」が出てくる。
このアイディア、面白いよね。
ネコは危険な生物だったり、(いやー、あのシーンはいやだった!)
犬の鳴きまねをするのは強烈。落ちてくる飛行機もちょっと夢があったね。
落ちた飛行機を車で取りに行ったのは徹底しているわぁ。
犬と一緒で、ここから先は出ちゃダメ、といわれたからでないってのも凄いわぁ。
一般常識で測れない世界ですね。

電話もひたかくし、AVも自分達のみで楽しみ、いったい何が目的なんだろう、
と思わせてくれるあの両親。どうしてこうなったか、という説明がないだけに、
色々考えてしまうのだ。母親はよくもまぁあれに了承したもんだ、とかね。
そもそも結婚しないか、二人ともおかしいのだろう。
そして親が子供の性の処理相手を斡旋するってのもびっくり。

そこらへんはゆるいんだ…

と思わざるを得ないよ、これは。しかもねぇ。ラストはああだし。
それは…よくないだろう、と。
それにしてもこれ、日本で上映したら殆どモザイクかかりそうだねぇ。
結構はっきり出ててびっくりしちゃったぞー。

ラストもすべて観客に投げかけられているから、考え込んでしまう。
どうなったんだろう、とあれやこれや話したくなるのだ。
しかし歪んだ教育は歪んだ個性へと繋がるわけで、
この子達はViolenceを伴った成長を遂げてしまう。
冒頭の熱湯のゲームにしてもしかり、眠り薬にしてもしかり、
自虐的なキャラクターは確かに冒頭から示されていたんだよね。

監督は全然そこまで考えていないような受け答えをしているけど、
ここにインタビュー記事が

いやいや、きっと色々考えてるんだろうな。
まぁ間違いなく彼はシュールな感覚の持ち主なんだろうけどね。
だいたいシーンのカットの仕方なんかでも普通じゃないもんなぁ。

日本で公開になりますよね?
是非見てみてください。いいも悪いも、気になる映画だったことは間違いないです。
ラベル:映画「た」行
posted by minori at 23:03| 宮城 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画「た」行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月15日

『Hereafter』

Hereafterという単語には
「あの世」とか「来世」という意味もありますが、
私はあえてこの映画では「先のこと、これから」の意味合いが
強かったんじゃないかと思います。
やっぱり、クリント・イーストウッドなだけにどっしり地に足がついていた。

Hereafter
Hereafter

変な風に宗教なんかを絡めると、これはきっとニコラス・ケイジの
『Knowing』みたいになっちゃうんですよね、きっと。
何だかあまりしっくりこない感じにアメリカではこの映画、そんなに
売れなかったようですね。

敢えてあの人たちがどうなったとかこうなったとか、
死後の世界ばかりにフォーカスを当てずに、生きている人たちの
苦悩や悲しみを描いたこの作品、私はとても好きでした。

マットが演じるジョージ。
贈り物ではなく、呪いなんだ、という言葉が、悲しいですよね。
彼は普通になりたいのに普通になれない、
アニキは「どうせ普通になれるわけでもないからさ、利用したらいいのに」
という無責任さ。これはこんな能力がないから誰にも理解し得ないもんだよね。
そこに足元を見た(養うものがないから)依願退職って、
そういう災難にあっちゃう彼のことを思うと最後の妄想も
理解してもらえる人だからね、期待しちゃうよね、と思っちゃう。
個人的にはあのシーンはどうかと思ったけど。(いらない?)

マリーに関しては成功者だっただけに(笑)あまり深く思いを入れてみることが
出来ませんでした。でもこの人も繊細ないい人なんだよね。
子どもを助けようとした行動でも彼女の人となりが伺えるだけに。

そしてやっぱり気になる双子のエピソード。
ある日突然、当たり前のようにいた人がいなくなったら
誰もが耐えられないはず。それをあの小さな子が一人で向き合おうとする
その真摯なまなざしがせつなすぎる。
双子は特につながりが強いから帽子のエピソードだって
(あのシーンがいるかいらないかについては賛否両論あるだろうけど)
実際にありそうな気がするもの。

どうだろう、うちのジイさんは昔、日本で起きた大きな電車の事故に遭遇しています。
乗る車両を間違えていたら彼は間違いなく死んでいたそうです。
そんなじいさんはその電車に乗る前に「昔の同僚にあって」そっちの車両に
変えたそうです、だけど、じいさんはその同僚を見つけられなかった。
数年後に聞いたところ、その同僚はとっくに戦争で亡くなっていたそうです。

信じるも信じないもその人次第。私は基本的に現実主義者だから
そういう話には懐疑的ですが、ただうちのジイ様、そのほかに二度も命拾いを
しているんです。彼は単なる「強運の持ち主」だったのか、それとも
「何かを感じることが出来る」人だったんだろうか。

まぁまぁそういうことも思い出しつつ、双子のアニキのしゃべり方には
思わず笑ってしまいました。

実際に双子ちゃんなんだそうですね。片方出番少なくて、ちょっと気の毒?

そうそう最後に、音楽、音楽。
オープニングから音楽が印象的だった映画でした。やっぱりイーストウッドらしい。
イタリア料理のオペラもよかったです。

あ、料理教室、私もいってみようかな(笑)

*まさかこの映画を見たときにあの地震と津波が自分の町でおこるなんて思っても
みませんでした。本当に悲しい出来事ですし、私自身、たまたまずっとオーストラリアに
いるだけで、故郷はいつでも仙台のままです。
しばらくこの映画のオープニングのシーンの夢も見たりしました。
だからやっぱりこの映画は地元の友達には絶対おススメできません。
本当は希望に満ちた作品なだけに、とっても残念なんですけれど。

被災者の皆様、本当に大変な時間を過ごしていると思います。
何もできない私ですが、皆様のことは毎日考えています。

こちらのブログでオーストラリアからのみんなの気持ちを私とオーストラリア人の
友人で綴っています。世界は繋がっています。
どうか、どうか気持ちをしっかりして、また新しい明日を見つけていきましょう。
ブログはこちらです。

blogpic.jpg
ラベル:映画「は」行
posted by minori at 21:02| 宮城 ☀| Comment(4) | TrackBack(6) | 映画「は」行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月14日

『Let the Right One in』ぼくのエリ

ヴァンパイアはやっぱりヨーロッパ。

Let The Right One In
Let The Right One In

(ちなみに私が借りたDVDはこんなカンジー。日本のと全然違うから一瞬気付かなかったくらい!!)


ストックホルムの寒々しいバッググラウンドとなる白い雪、そして真っ赤な血。
淡々としているイメージがある北欧だからこそ映えるテーマ。

いじめられっこのオスカーが出会った子は12歳を何年も繰り返している。

子どものヴァンパイアはわりかし珍しいよね。
トワイライトも17歳から18歳。
大人になればずっとそのままでいても不自然ではないけど、
子供だと怪しまれる確率が高い。だから成人まで待って、ヴァンパイアになる。
っていうのはある意味このお耽美な世界では常識なような気がするのは、
私が『ポーの一族』という作品をこよなく愛するからでしょう。

ポーの一族 (1) (小学館文庫)

(読んだことのない方は是非、是非読んでみてください!私がもっとも愛する漫画です)

そう、これを見て思ったの。これは『ポーの一族』に近いぞ、と。
どのヴァンパイア関連の映画よりもこれが一番ちかい。
性別不詳な美しい少女とヴァンパイアとなりうる可能性を秘めた
美しい(というか時々象に見えたんだけどね、何故か)金髪と白い肌を持つ少年。
お互いに孤独と言う闇を心に秘めている。

もうまさに『ポーの一族』をベースに勝手に想像を膨らませてしまう私。
あのおばさんは変化の途中だったんだな、とか、
乾いてしまうと身体にも変化は起きるんだ、とか(この映画の場合は老化現象)。
乾いているエリは時々わざと老けたカンジになるのも効果的。
ニオイもじーさんやらばーさんのニオイがしたんだろうね。

あのおじさんとの関係も細かく書かれていないだけにとても気になる。
非常に上下関係のはっきりしたエリとおっさんだったけど、
彼の過去も気になるところです。
ずさんすぎるあのやり方、正直エリ一人でも何とかなるだろう、
と思ったのですが、
ただやっぱり保護者のような人がいたほうが家を借りるのも楽だし、
便利そうなんですよね。

あのラストがオスカーが辿る未来を不安にさせるのだけれど、
ふたりのココロの闇の部分がぴったり重なり合っただけに
(モールス信号でココロを通わせている姿は秀逸)
違う未来を期待します。
あまり悪くない将来だと私は思うのだけれど、どうでしょうね。
彼もエドガーに連れて行かれたアランのように
(これもまたポーの一族です)
種族を変えて生きていくのでしょうかね。
出来れば多少生きにくくても同い年の二人でいて欲しいな、というのが
私の願望。

さてさて、どうやら日本のDVD、ぼかしとやらが入っていたそうですねー。
あれ、一瞬何だかわからなかったんですけどね。見たけど。
きゅっとしばってあった、というか。
でもあれ見て「あー」とは思ったのでやっぱりぼかすべきではないのかと。

それからそれからタイトルですよ。
ぼくのエリ、って私は思いっきり明るい映画を想像しちゃいましたよー。
英語タイトルはLet the Right One in.
これ、素晴らしいタイトルなのにねぇ。
「正しきものと共に」軽い意訳だとこんなカンジ?
少なくとも200歳の「少女」よりはね。
おっと、その後英語の記事を見てたら吸血鬼って必ず相手のおうちに
いれて、って言うらしい。そういえばエリもいってたね。
このタイトルもそこからきたらしいです。

雪景色とあの張り詰めた空気、雪国出身の私としては、
その空気感とともに、映画を楽しむことが出来ました。

ハリウッド版が無駄な白塗りではありませんように。
もう見れるのかな。チェックしないと!

ラベル:映画「は」行
posted by minori at 20:09| 宮城 ☁| Comment(4) | TrackBack(0) | 映画「は」行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月07日

『Soul Kitchen』

ちょっとクセがあるけど、是非一度は足を運びたい。
そんなソウル・キッチンはドイツのハンブルグに。

Soul Kitchen
Soul Kitchen

大げさなアクションで笑いを誘うわけでもなく、
ささやかに、でもくすくす笑ってしまう上質の映画だったと思います。
さりげなーいところでツボに入っちゃって、
ボタンのところなんて大笑いしちゃった。
というのもあの爺さん、実は大金持ち、なんて思ってた矢先だったから。
なるほどそういう役の立ち方ね、みたいな。

主人公はギリシャ系なんですね。名前が凄い(笑)
ハンブルグの寂れた感と、でも時折見える港町ならではの雰囲気、
船や建物なんかにもうっとり。
あのレストランだって(食堂?でもラストはナイスカフェバー!)
最初はうわー絶対ヤだし、と思ってたんだけど、
だんだん行きたい、と思わせるところが凄い。

でもね、ズゥイノス(わ、カタカナ難しい!)のお皿の置き方は
最初から愛があった。だから彼がイヤイヤやっているわけではなく、
あの場所を愛しているんだな、というのは最初からひしひしと伝わってくる訳。
実際に、主人公を演じたアダムは料理店を経営していたらしい。
なるほど、本物の愛ですね。
彼の腰の痛いっぷり、リアルで面白かった。教えてもらったダンスを忠実に
やっているところもかわいい。

芸術家のウェイトレス、バンドマンなスタッフ、そしてエキセントリックなシェフ。
出てくる人それぞれアジがある。

特に、シェフ。
あの「ガスパチョをマイクロウェーブ(電子レンジか)に入れろ」っていう
言葉に切れる気持ちは食べ物を人に提供したことのある人ならわかるはず!
そもそも丁寧に味付けをしたものに塩をバンバンいれる人を見るだけで
シェフは悲しいもんね。このシェフがアジがあって好きだったなー。
あのクラップな冷凍食品まで彼はお見事に変えたからね。それだけでも
才能があることが伺える。出来ればもうちょっと活躍してほしかったな。

あのアニキもまたアジがある。いい目をするんだよ。
とても悪いやつにはなれない。モンテ・クリストに傷ついちゃうあたりもね(笑)

レストランて本当に雰囲気が大切。働いている人が楽しんでないと、
やっぱり食べ物もまずくなる。
このソウル・キッチンにはソウルがある。是非、行って見たいものです。
あのデザートは…ちょっと怖いが。
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ラベル:映画「さ」行
posted by minori at 21:37| 宮城 ☀| Comment(4) | TrackBack(3) | 映画「さ」行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『Serious Man』


世の中、こうも不幸は続くものなのか。

A Serious Man
A Serious Man

大衆向けの作品が『True Grit』だとしたら
一年前に作られたこの映画は「好きだから、やりたかったから、作ったでしょ?」
というコーエン兄弟のアジが出たカンジ。
No country for old menで一気にメジャーに
なってしまった(まぁその前売れてたけど)感がある彼らですが、
これは「どうなの?」と配給会社がストップしてたのか知らないけど、
どうやら日本ではまだ未公開だそうですね。(でももうすぐでやってくるらしい)

というよりもまずこのバッググラウンドが日本人には理解しづらいんだろうな、と推測。
ユダヤ教やラバイ(日本語だとラビですが、英語だとラビじゃ通じないよー)は
なじみがないもんね。そこをまず理解するのに苦労しちゃいました。
英語の字幕をつけてみたんですけど、それでも一瞬「???」となるものが
多くて、ちょっと大変でした。
ってか未だにわからない「gett」これ何?
その後に、まぁ宗教的な離婚だよ、みたいなことを言ってたけど。

まぁまぁ、宗教はともかく(いや、大いに関係あるが)、このラリーさんには
とてつもなくわんさかと不幸がやってくる。
これ見た大半の人が「私、まだマシかな」と思えるはず。
彼自身はもうただただ受身で、「キレなさい!今!」といいたくなることも
しばしば。そして彼自身はSerious Manだから絶対どうにもならねぇよ、
という人たちにアドバイスを求めちゃう。
実際、あのアドバイスったら!歯の話!私ならモノを投げそうです(笑)
それでも懲りずに行くところが凄いよね、彼。
そしてあのSyね。Syもどうしてお前そんな態度が取れるのかしら、というくらいの
厚顔な人。びっくりー。ああいう人いるのかなぁー。

そしてその不幸の勢いは留まることを知らず、いやぁな予感を残して終わっていく。

なんか無性に色々考え込んじゃった、私。
ま、映画だからってね、そりゃね、この状態でうまく行ったら、そりゃおかしいもんね…。
posted by minori at 21:25| 宮城 ☀| Comment(4) | TrackBack(2) | 映画「さ」行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月06日

Quick Feedback of Movies I saw in Jan

あっという間に二月も数日経過しています。
私は風邪を引き、今日は引きこもりです(しょぼーん)

ってなわけで一月に見た映画たちの簡単ノートをば。

ノウイング プレミアム・エディション [DVD]
ノウイング プレミアム・エディション [DVD]

ジュリー&ジュリア [DVD]
ジュリー&ジュリア [DVD]

ゾンビランド [DVD]
ゾンビランド [DVD]

G.I.ジョー [DVD]
G.I.ジョー [DVD]

Get Him to the Greek (Single-Disc Edition)
Get Him to the Greek (Single-Disc Edition)

Fish Tank (Criterion Collection)
Fish Tank (Criterion Collection)



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ラベル:映画まとめ
posted by minori at 14:49| 宮城 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | 映画について。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月01日

『True Grit』

コーエン兄弟の作品、というだけで全くもって情報を仕入れずに見に行ったので
「リメイクだったのかー」と後で知りました。
原作があったのは書かれていたからわかりましたが。
これはネタバレがあるのでちょっとスペースあけます。

True Grit - Punishment Comes - Coen Bros 11x17 Poster


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posted by minori at 21:41| 宮城 ☀| Comment(5) | TrackBack(10) | 映画「た」行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年01月31日

『The Town』

監督としての才能はあるんだろうな、と思うんだけどね、ベンベン。

The Town
The Town


Gone Baby Goneがよかっただけに、ちょっとハードルが
あがっちゃったのが可哀想だけど、最初まではよかったのに!!
ボストンの撮りかたとかね、凄く上手いと思うんですよ。
間違いなくボストンを舞台にした映画ならばトップにあげたいです。
(結構ありますね、ボストン映画)

多分、彼は監督として留まって、俳優をやらなきゃよかったのかもな、
この映画。それこそ脇をびっくりするくらいしっかり固めたジェレミーのような
俳優が主役をやればよかった。
(かといってマット・デイモンでもしっくりこないんだな、この役)
大胆で頭がよく、強さも持ち、なおかつ繊細なダグ。
どーもピンとこなかったんだなぁ。ベンベンじゃ。
レベッカ・ホールが上手だっただけに勿体無い。
ラストがそうこなかったら、ある意味「難しい役だから自分で頑張ったんだな」
と思いたいけどね、ラストがあれだからもはや自己満足では、と
思ってしまいました…。
あー。それこそケイシーでよかったのでは?俳優としては私、彼のほうが
才能があるような気がしております。

でも映画としては私、嫌いじゃないです。
気分転換にはなるし、ラストもああだから。
かなり無理があったラストでしたが…。

彼らはあの町にうまれて、当たり前のように育ってきてしまった。
生まれてくる場所さえ違ったならば、こうはならなかったのでは、と
思うのだけれど、そればかりは自分でどうしようもない。
もっともっと早く、クレアみたいに自分とは違う世界に住んでいる人と
出会っていればよかったのに。
ジェムもクリスタも不器用なんだよね。でもそれは回りにお手本がいなかったから。
ただそれだけなんだよね。

ボストンの流れる空のシーンがとっても印象的でした。
ラベル:映画「た」行
posted by minori at 17:28| 宮城 ☁| Comment(3) | TrackBack(13) | 映画「た」行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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