2008年04月22日

『Away From Her』アウェイ・フロム・ハー 君を想う

公開前なので控え目に〜。
雪道を行くスキーの音が静かに聞こえる世界でした。

banner_03.gif
ぽちっとプリーズ。


Away from Her
Away from Her

テクノラティプロフィール

サラ・ポーリーが監督として選んだ最初の作品はアリス・マンローの短編小説
「クマが山を越えてきた」。初監督とは思えないほどのクリアなビジョンに
驚かされました。そして若い彼女が選んだのが結構渋いテーマですよね。
アルツハイマーにかかった60代の妻とその夫を描いたストーリー。
二人を静かに見守るような優しくて雪深くて静かな映画。
だけど結構奥深いところには哀しさも残るんだなぁ。

わたくしごとですが、うちのジイさんがボケています。
結構大変です。何言ってるかわからないし、粗相はするし。
バアさんはその世話に苦労していますが、バアさん自身も90歳。
(ちなみにジイサン94)バアさん自身も介護が必要です。
ここまでくるとこの映画で感じた悲哀は感じなくなるのが
フシギです。まぁ90過ぎてボケるってのはもう当たり前のような
ものなのかなぁ。今までボケなかっただけ見事だよ。
ジイさんはもう私もわからないし、介護している母のことも
わからない。勿論妻のことも「知らない人がいる」といったり
してたり。バアさんももともとすっとぼけた人だから(そして耳悪いから)
そういわれていることに気付いているんだかいないんだか。
でもまぁもうホントじいちゃんは危険な状況にあるので、
時々意識がハッキリしたり(つまり記憶もハッキリ)したりして
あがいているのがわかるので哀しいんですけどね。

とまぁ目の前でしょっちゅう見ているこの現象ですが、
やっぱり60代でアルツハイマーはショック大きいだろうなぁ。
目の前の人が自分を認識してくれない辛さ。
ジュリー・クリスティはこれでオスカーにノミネートされていますが
勿論彼女もよかったけど、私は旦那さんをやったゴードン・ピンセントも
お見事だったと思いましたよ。静かだけど過去に過ちをもつやましさも
ある。面会に行く日はまるで初めてのデートのようだったし、
ラストで彼女にしてやれることをしてやろうという姿勢はホントに
人を大事に思ってるんだな、というのが伝わってくる。

どうしてオーブリー(カタカナで書くとヘンだな。これでいいのかな)
の妻に会いにいったのか、実際のところ彼にもよくわからなかった
んだろうね。そこらへんの心理がイマイチよくわからないけど、
ああやって夫をほったらかしにして、うちの妻に面倒みてもらって、
あんたは何してるんだ!って思ったのかなぁ。
何か切ないなぁ。どっちも大変なんだよねぇ。

介護ってやってみないとわからないんですよ。
うちも今家族でそれを痛感している状況です。犬も介護だし…。
でも若いうちは絶対辛い。私は大好きな人がこんななっていったら
泣くに泣けないよな、絶対。

それだけにラストの皮肉がなんともいえません。
皮肉って訳ではないんだけどね。でもこういうことってあると思うなー。
だけどかわいい奥さんだし(あの年でね、あんなにかわいいって思える
人って凄いなー)、自分は過去に後ろめたいこともあるし、
やっぱり放っておけないんだよね。

とにかくいそいそと通う姿や、会話や、静かな町なんかが
印象的な映画でした。でもやっぱり考えちゃうのです。

★★★★☆ 静かだけど深い。


posted by minori at 22:30| 宮城 | Comment(3) | TrackBack(14) | 映画「あ」行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは。

この映画、英語でご覧になったいうことは海外で?
それとも輸入DVDでしょうか。

ぼくは映画は青春を扱ったモノが好きなのですが、
この映画は忘れられません。
あのラスト。
サラ・ポーリーはただものじゃないと思いました。
Posted by えい at 2008年04月23日 11:05
■えいさん。

こんにちわー。
返事が遅れてしまってごめんなさいー。
これはDVDを友達に借りたのです。
深い映画だったので英語鑑賞はちと厳しかったですが、もともと本を読んだことがあったので(遠い昔で記憶は程遠く)よかったですけど…。

ホントあのラストは「むうううー」と唸らせる感じでしたよね。忘れられません。ホント、サラ・ポーリー、タダモノじゃないっす。
Posted by minori at 2008年04月25日 16:54
こんにちは。
おじゃましました。
またよらせてください。
Posted by ようじ at 2008年04月28日 03:32
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック

『アウェイ・フロム・ハー 君を想う』
Excerpt: ※カンの鋭い人は注意。※映画の核に触れる部分もあります。 鑑賞ご予定の方は、その後で読んでいただいた方がより楽しめるかも。 (原題:Away from Her) 「映画ってときどき、思ってもい..
Weblog: ラムの大通り
Tracked: 2008-04-22 23:22

「アウェイ・フロム・ハー 君を想う」(カナダ 2006年)
Excerpt: 幸せな生活を営んできた老夫婦を引き裂く病魔。 忘れられぬ苦い記憶と忘れ去られてしまう44年間。
Weblog: 三毛猫《sannkeneko》の飼い主の日常
Tracked: 2008-06-07 11:06

アウェイ・フロム・ハー 君を想う
Excerpt: ★★★☆  年のせいか、もの忘れが酷い。アルツハイマーではないかと、夫の反対を押し切って、自らさっさと施設に入ってしまう妻。1ヵ月間の面会禁止期間が解かれたあと、夫は胸をときめかせて、妻に逢うために施..
Weblog: ケントのたそがれ劇場
Tracked: 2008-06-08 11:58

アウェイ・フロム・ハー 君を想う
Excerpt:  『君を幸せにできるなら、 この孤独を受け入れよう』  コチラの「アウェイ・フロム・ハー 君を想う」は、5/31公開となった全米批評家が絶賛した、美しくも切ない愛の物語。なのですが、観て来ちゃい..
Weblog: ☆彡映画鑑賞日記☆彡
Tracked: 2008-06-08 18:36

『アウェイ・フロム・ハー 君を想う』
Excerpt: 雪は悲しみを覆い隠してくれるのだろうか。 結婚して44年になるグラントとフィオーナは平穏に暮らしていたが・・・。1979年生まれの女優サラ・ポーリーが、長編第一作目の監督作品に、結婚して44年に..
Weblog: かえるぴょこぴょこ CINEMATIC ODYSSEY
Tracked: 2008-06-10 23:57

アウェイ・フロム・ハー 君を想う
Excerpt: 公式サイト。アリス・マンロー原作、サラ・ポーリー監督、ジュリー・クリスティ、ゴードン・ビンセント、オリンピア・デュカキス、マイケル・マーフィー。「華氏451」「ドクトル・ジバゴ」のジュリー・クリスティ..
Weblog: 佐藤秀の徒然\{?。?}/ワカリマシェン
Tracked: 2008-06-11 22:33

『アウェイ・フロム・ハー 君を想う』 2008-No37
Excerpt: 『死ぬまでにしたい10のこと』 『あなたになら言える秘密のこと』の 女優サラ・ポーリーの初長編監督作品。 「当て書き」ということで...
Weblog: 映画館で観ましょ♪
Tracked: 2008-06-14 14:53

『アウェイ・フロム・ハー君を想う』を観たぞ〜!
Excerpt: 『アウェイ・フロム・ハー君を想う』を観ました認知症という悲劇に直面した老夫婦の心の葛藤と深い愛を静かに見つめる感動ヒューマン・ドラマです>>『アウェイ・フロム・ハー君を想う』関連原題:AWAYFROM..
Weblog: おきらく楽天 映画生活
Tracked: 2008-06-15 00:26

「アウェイ・フロム・ハー 君を想う」いつまでも一緒にいようね
Excerpt: 「アウェイ・フロム・ハー 君を想う」★★★☆切ない ジュリー・クリスティ、ゴードン・ピンセント主演 サラ・ポーリー監督、2006年、カナダ、110分 夫婦でクロスカントリースキーを楽..
Weblog: soramove
Tracked: 2008-07-02 00:19

アウェイ・フロム・ハー 君を想う
Excerpt:  将来、自分もどうなるのでしょうか?深いです。あまりにも深い映画でびっくりしまし
Weblog: eclipse的な独り言
Tracked: 2008-07-21 06:26

アウェイ・フロム・ハー◎君を想う 
Excerpt: 「死ぬまでにしたい10のこと」の作品で注目された若手女優、サラ・ポーリー、短編で監督としての手腕を発揮してきた彼女が長編映画デビュー作となる、「アウェイ・フロム・ハー 君を想う」を9月30日に鑑賞..
Weblog: 銅版画制作の日々
Tracked: 2008-10-07 21:57

映画『アウェイ・フロム・ハー 君を想う』を観て
Excerpt: 58.アウェイ・フロム・ハー 君を想う■原題:AwayFromHer■製作年・国:2006年、カナダ■上映時間:110分■字幕:古田由紀子■鑑賞日:6月21日、銀座テアトルシネマ(京橋)■公式HP:こ..
Weblog: KINTYRE’SDIARY
Tracked: 2009-01-08 23:00

mini review 09369「アウェイ・フロム・ハー 君を想う」★★★★★★★★☆☆
Excerpt: 『死ぬまでにしたい10のこと』の実力派女優サラ・ポーリーが、長編監督デビューを果たした感動作。アリス・マンローの短編小説を基に、認知症の悲劇に直面した夫婦の美しくも切ない愛の物語を描く。製作総指揮は『..
Weblog: サーカスな日々
Tracked: 2009-06-28 05:48

『アウェイ・フロム・ハー 君を想う』'06・加
Excerpt: あらすじ結婚して44年になるグラント(ゴードン・ピンセント)とフィオーナ(ジュリー・クリスティ)の夫婦はお互いを深く愛し、満ち足りた生活を送っていた。しかしある日、アルツハイマー型認知症の影がフィオー..
Weblog: 虎党 団塊ジュニア の 日常 グルメ 映画 ブログ
Tracked: 2009-08-21 23:32
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。