2008年01月07日

『SAINT-JACQUES... LA MECQUE』サン・ジャックへの道

景色はまるでポストカードのように美しく、
皮肉は小粋なアクセントとして旅を彩り、
道中まるで同行しているような気分に浸り、
最後には思いっきりの感動をくれた。

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ぽちっとプリーズ。

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この映画に出会えたことに感謝!
あー映画っていいなぁとしみじみと思った。

フランスのル・ビュイ・アン・ヴレを出発し、スペインの
サンティアゴ・デ・コンポステーラまで、なんと1,500kmにも及ぶ道中を
2ヶ月かけて歩ききるこのツアー。
日本でこういうツアーってのはあまり見られないですけど(あるのかな。お遍路とか?)
結構長い時間かけて見知らぬ人とああいうワイルドな旅へと出るツアー
ってのは海外ではあるみたい。
かく言う私も以前に参加したりしたのですが(詳しい話はのちほどー)
こういうツアーで出会った人っていうのはときに何年付き合った友人よりも
深く結びつくこともあるんですよね。

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ここで出会ったのは訳ありきょうだい三人組、おじさんからのプレゼントの女の子
二人組、病気を克服しつつ色々悩みもあるマチルダ、イスラムのメッカに行くと
思い込んでるアラブの少年とその友人、そしてガイドのギイ。これはホント濃い
メンバー。しかも荷物運びたくないからって車に荷物を乗せたアニにマジギレ
した妹がいい年しながら殴り合いのケンカをおっぱじめるようなメンバーがいる
ツアーって…もうホント「とほほ」ガイドの身になるとさらに「とほほ」
この殴り合いは私、爆笑してみてましたけど、これ目の前でやられたらドン引き
ですよねぇ(笑)

「歩く」ことは勿論大変だけど、もっと大変なのは「自分の荷物は自分で運ぶこと」。
これがどんだけ大変か、若い女の子が「必要ない」と割り切って道端に捨てるなんて行為に及ぶことがどんだけ思い切ったことか考えるだけでもわかる。
私がツアーに参加してたときは水持ってたんですけどね、2リットルの、拷問でした。
でもこれ必要。買えばいいってのはあるんだけどない場所だってあるからね、絶対必要。
ピエールの薬だっていらないんだよね、ホントは。でも普段はわからない。

そう、この傲慢なオヤジ、自分の主張だけはしっかりするけどあとは知らない、
そして人を見下すことを何とも思っていないオヤジ。そんな彼が段々変わっていく。
一人じゃみんなのペースで歩けない、着くのが遅いと女の子の部屋にまわされ、
着替えの間じゅう外でまってなきゃならない、外に出たって携帯は通じない。
挙句の果てには牛のウンコふんじゃう、とにかくもう散々。散々な目にあってるのに
すこーしずつ他人に目をやることができるようになって、しまいには旅を続けたい
と主張し、差別するんだったら自分たちだって泊まらない、なんていうように
なるなんてね。牛の間をぬって歩き、ぼんやり座ったシーンが好きだったな。
勿論ラストもたまらなかったけど。
兄弟で少しずつ繋がっていくプロセスもよかったよ。あんなに仲悪かったのに
ラストで二人が弟の両脇を支えるシーンはステキでした。

難読症、失読症のラムジィ君もよかったなぁ。ほんっとにいい子なんだよね。結構
頭だって悪くないと思うんだけど…。信じやすいんだ、という友人の言葉の
通りなんだよね。メッカじゃないけどメッカに思える終盤もいいね。そして師匠と
なったクララとの交流がまたたまらなかった。クララなんて毒舌でこわーい教師
だったのに、やっぱりそこは先生なんだな。教える、というつよーい思いはさすが
だもの。あんなに辛い試練が待っていたラムジィ君へと差し伸べるラストの暖かい、
ほんっとに暖かい心遣い(勿論遺産が入ったから余裕あるんだろうけど)に
胸がうたれた。よかった、ほんっとよかったよ、と思えるんだよね。

辛い思いをしていたのはガイドのギイも一緒です。人の昼食をもったり作ったり
お金もらっているとはいえ、このガイドの仕事がとても大変なことはみんなも
映画を観てわかるよね、という話だよね。それだけにちょっぴりな幸せが
嬉しかったりもした。

女の子チームに関してはもっといじってあげてもよかったように思えるけど、
この子たちもいい子だよね。あまり文句も言わないし。かわいい子たちだったなー。
こういう子、ツアーでは多いんだよね。二人組、でなんか似てるの(笑)
最後までなかなかしっかり区別がつかなかった私でした。

0216toptree11.JPG

景色はホントきれいだったなー。彼らにとって見てる余裕なんてなかったし、
俯瞰で見れないからね。私達は俯瞰で見ることができて、まるでポストカードの
ようなその美しさに思わずため息がでた。途中みんながある橋みたいなところで
とまって眺めているシーンがあったけど、あのシーンも好きだったなぁ。
美しかったなー。

0216blowhole11.JPG

話はちょっと変わりまして、この映画観たら私も自分のツアーを思い出しました。
正直彼らよりもっと酷いところに泊まってたんですけど、(あれはキレイだったぞー。
あまり虫とかいなさそうだったもんな。学校はダメだったけど)
徒歩ではないツアーでした。色んな人に出会いました。辛い山登りもしました
(辛くないな。ええ、辛くなかったです。笑)そして酷いイビキにも悩まされました。
これを見てたらそのツアーのことを凄く思い出しました。
のでところどころに写真を入れてみました。えへへ。

そしてそのツアーの記録がこちら。
エスペランスツアー

ついでに読んでいってください。ちょっと長いけど。

短いツアーだったのにとっても濃かった。ので2ヶ月なんていったらもっと結びつきも
強く、濃いツアーになったのでしょうね。

こんな美しくて楽しい映画はサイコーですね。
作ってくれた監督に感謝!私もハンコ欲しいよー。

★★★★★ 旅がしたい!
posted by minori at 23:19| 宮城 ☁| Comment(4) | TrackBack(3) | 映画「さ」行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
やっぱり旅ものはよいっすねー。
これはとびきり好き。
minoriちゃんの旅の写真も楽しげ♪
街観光ツアーは団体行動はイヤだけど、自然と接する旅って、みんなと一緒だと楽しいものですな。
Posted by かえる at 2008年01月10日 00:59
■かえるさん。

旅はいいもんですよねー。これ、ホントよかったー。私も和気藹々楽しかったんデスよー。下のほうにうつってる写真、おじ様たちの中にうつっている男の子が一人、とってもcuteだったんですよ。見てみてー。一瞬ラテン系かと思ったらキューイボーイ、ニュージーランド人でした(オージーはオーストラリア人ですが、ニュージーランド人のことはキューイってよぶんですよ)
そういや町のツアーは団体って微妙ですね。美術館とか。歴史に詳しくない私は美術館はいつもガイドつけちゃうんですけど。
Posted by minori at 2008年01月10日 21:31
レネーちゃんにおすすめしてもらってこの映画みたよ!
険悪な兄弟がぶっきらぼうながらも次第に寄り添ってく感じもよかったけど、
ラムジィくんへのあのラストが私もめちゃくちゃ感動したー。
映画ではけっこうさらりとエピローグ的に描写してるんだけど
それがまた「うぉ〜」って感じでぐっときました。
いい映画教えてくれてありがとうねー。
Posted by きらり+ at 2010年04月02日 12:45
■きらりちゃん。

わー、気に入ってくれて何よりー。
ホントなんかいいよねぇ、映画って、
って思える映画だったんだよねー。
ラムジィ君のラスト、ホントよかった!ぐっときた!
こういう映画がもっともっと見たいよー。
Posted by minori at 2010年04月02日 14:03
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