ことの幸せとは。
ぽちっとプリーズ。
あなたになら言える秘密のこと

イザベル・コイシェ監督とサラ・ポーリーの融合の素晴らしさは
前回の作品「死ぬまでにしたい10のこと」で証明済み。
この作品はあまりに思うことがたくさんあって、感想も
かけずにいたような気がします。確か。
今回も実はその秘密の重さに押しつぶされそうになったけど
独特の透明感をもってして、前向きにもなれる。
戦争映画の描き方としてこれも効果的。つまり
「言葉」が持つ重さは映像に勝ることもある、という
こと。ハンナのお母さんかな?なんて思ってたカウンセラー
の言葉が非常に重かったし響いたな。
冒頭、ノイズが過ごそうな工場で皆が次々に手にとっていく
ヘッドフォンをとらないハンナ。どうして?という疑問は
しばらくしてから解ける。
耳が悪いせいで偏屈になっちゃったのかなーと思うハンナは
いつも味気のなさそうなライスにチキン、そしてりんごを
食べている。何と夜も同じメニュー。…スープ好きの
私には耐えられない…なんか口渇く、もっさもっさする、
というイメージの食べ物ばかり。
黙々として仕事をするハンナ、美人なのに周りの人と口を
利く様子もないし、周りも話してこない。
始めのうちはそのもっているものの重さに気付かず
「変わった人なんだなー」と思っていた。
家族の問題くらいを抱えた感じの。
そんな彼女が半ば強引に(意外と行動派!びっくり)
旅先での仕事をあっさり見つけ、働き始める。
休みにまで働くなんて…と思いつつ彼女が向かったのは
海の真ん中油田掘削所。
油田掘削所=アドベンチャー(サハラだとかアルマゲドン
の印象のせいか)=男!って感じなイメージなのに
何でファンタジーに仕上がるんでしょう。
この監督は凄いなー。
ブランコもバスケットコートも異国の料理もそして
アヒル(でかいよね。ガチョウっぽいよね。モルテンだよ)。
何だか「行って見たい」とまで思わせる場所になっている。
そこで火傷を負ったジョゼフを看病するハンナ。
彼は一時的に視力を失っている。
辛い思いをしているのにユーモアを欠かないジョゼフに好感。
普通は卑屈になるくらいだよ。
そんなうちにハンナがココロを開いていくことになる。
コーラのエピソードが哀しかった。勿論ハンナの真実は
さらに重くて辛いけど、この短編も哀しいよね。
多分ジョゼフはいつも彼のように不器用に生きてきたんだろうな。
他人のものに手を出すのがタブーなのはわかっているのに
抗いがたいときだってあるんだろう。だからサイモンの
一言はきいたんだよね、凄く。
もっと掘り下げて欲しかったサイモンというキャラクターも
よかったな。国の音楽を聴いて料理を作るなんてステキー。
私もためしてみたいなー。(音楽の好みがリアムたちくらいに
ロックに凝り固まっている私なのでなかなか難しいと
思うけど。特に韓国や中国の歌なんて絶対聞かなそうだし)
彼もハンナが好きだったんだよなーと思うのは
「ハンナ」「何?」の会話ね。何となく分かる気がするし、
きっとこのときサイモンは彼女とのこれからに物凄く期待
したと思うんだよね。その後の彼の気持ちを思うととても
切なくなるなぁ。
そして終盤語られるハンナの真実。
過去の日本兵以外にそういうことをする人が所謂「現代」に
いるなんて驚きだったし、「衝撃」という以外の
何ものでもなかった。「可哀想」と思って涙を
流すなんて出来なかったな。もう何て言っていいのやら。
やっぱり…手を差し伸べるくらいしか出来ないと思う。
だからハンナは「食の楽しみ」を知らず(夢中で食べてる姿が
微笑ましかったし、ラストも嬉しかった)「人を避け」
(また失うのが怖かったのかな)ていたんだね。きっと。
偏屈な人じゃなくて、ココロの中でいつもいつも戦って
いたんでしょう。そう思うと探しにきてくれる人がいる
幸せを知る、例えココロの傷は一生消えないにしても、
というラストは救いになりました。
最後に、結局この舞台ってどこだかわからずじまいでしたね。
最初に「訛ってる」と言ってたハンナの英語は
何となくチェコ系の人たちやスイス(ドイツ語圏)の
英語に近いなーと思ってたんですけどボスニアだったのね。
ティムはアメリカ人だし、(かといってどこの出身かとかは
今回触れられていないけど)マーティンは確実にイギリス人の
発音。色々ミックスで想像力をかきたててくれてよかったです。
わからなくていいんだね。でもずっとイギリスなんだろうなーと
思ってましたけど。(油田といえば北海。単純)
重いのに後味悪くない、そういうのって珍しい。
★★★★★ ところでナレーターは誰?































これはとてもお気に入りな作品です。
油田掘削所はベルファストだっていう情報がありました。
トム・ウェイツsongが流れたパブはアイリッシュな感じで。
サントラが出ていないのが残念でしたー。
ガチョウはあんな場所ではちょいと暮らしにくそうだけど、画的には可愛すぎー。
minori ちゃんは今年のベスト選出やりますか?
では、また。よいお年をー。
突然で申しわけありません。現在2007年の映画ベストテンを選ぶ企画「日本インターネット映画大賞」を開催中です。投票にご参加いただくようよろしくお願いいたします。なお、日本インターネット映画大賞のURLはhttp://www.movieawards.jp/です。
こんばんわー。私もこの映画気に入りましたー。そっか、ベルファストだったんですねー。そうそうあのパブはギネスだっただけにアイリッシュでしたねー。サントラないんですね。音楽も主張したりせず(あ、でも日本語の歌もあったね)よかったですよー。
ガチョウは結構どこでも生きていけそうなイメージですがそっか、考えてみたら飛べないんだ!(もうホントイメージがモルテンだもんな)
ベスト、今最後の追い込みをやっているので来年頭に考えます!かえるさんの楽しみにしています。残念ながら私が見てないの多いでしょうけどねぇ。それを参照して来年ビデオかりますよ!