2007年12月25日

『THE ZODIAC』(2005)と『ZODIAC』(2006)

ジワジワと恐怖と影響を与えたZodiac killerを
二つの側面。

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ぽちっとプリーズ。

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『THE ZODIAC』

まずは友人に「これが観たい」と言ったらくれた間違った
ほうの『THE ZODIAC』。
THEがついた一年前の作品。日本では未公開。
主演がグレイズ・アナトミーのJustin Chambersと
プリズン・ブレイクのROBIN TUNNEY。
偽名を使ったが実話、ゾディアック・キラーを扱った
ストーリー。実話に基づいているのでストーリーは
殆どDavid Fincher版と同じです。

というわけでしばらく「おい、いつジェイクは出てくる
?マークも何の役?」と思ってたら違う作品でした。
半分あたりまでさっぱり気付かず。

これは警察側に視点を置いた作品で、偽名を用いている
ためはっきりわかりませんが、Fincher版ではあまり
目立っていない地方の警察官の役なんでしょうね。

この殺人犯に生活を徐々に侵食されていく様は
なかなかよかったです。若い刑事だからのめり込んでいく
んだよね。そして12歳の息子(カルキン家の子はすぐわかる)
も実はいち早く正解に近づいている。

家の鍵を閉めるな!のシーンはよかったな。
この70年代初頭のちょっと暗い時代に、妻としては
当たり前だけど警戒したい。何しろ夫は新聞にも
出ていて子どももいる。自棄にこのシーンがリアルに
響きました。

それにしてもこれは1時間半なのでこのドアのシーンから
終りまでは何だかあっという間。急に終ったという
印象が拭えません。失速した感じで何だかそっけない。
解決していない事件だから仕方がないにしても
ちょっとびっくりでした。

それにしてもジャスティンはオトコマエ。

★★★☆☆ 事件の概要は学べました。


『ZODIAC』

で、こちらがFincher版。とにかく「長い」という評判は聞いていたので
覚悟はしていましたが(確かに長い)わりと飽きずに観れたような
気がします。
偽名は使わず、事件にきわめて忠実に作られているという
この作品、中途半端なものにはせず、あわよくばこれで解決できるような
ものにしたいという意気込みが感じられた作品でした。
あの証拠品なんかも本物が使われていたりしたそうだし、
各登場人物も本人からのアドバイスまでいただいていたそうで。
エイヴリーさんだけ亡くなっていたそうで、ロバート・ダウニー・Jrだけ
は自分で作ったそうですが。

近くにある「狂気」に怯える空気、というのが非常によく再現
されていたような気がします。尤も、これは一年前のゾディアックも
そうなんですけど、背筋が寒くなるような見えない殺人鬼。
考えてみれば犯人捕まりそうだし大胆だし、と思うんだけど
何だか怖いんだな。
「雨」を印象的に使うこの監督。今回は土地柄いつもほど「暗い」
イメージではなかったけど、切り取られた画にこだわりがあるなー
と感じました。例えば車にメッセージが書かれた(by knifeのやつ)
ところを撮ったシーンなんかが物凄く印象に残ってたり。
何でかよくわかりませんけど。あの時代の車たちもよかったなー。

それにしてもこれはまるで「熱病」みたい。うかされて、抜け出せない。
結末を知りたい、そうまるで京極夏彦が描く「関口巽」のような
立場ね。でも結末を知りえない。これは苦しいだろうなーと
思う訳。家族もまた大変だよね。特にこのグレイスミスさんちなんて
ホント大変。もう怒っちゃうよ。こんなん。こんな変わり者と
よくもまぁ結婚したもんだ、と思うけど。熱中する男に
魅力を感じたんでしょうかね。

グレイスミスとポール・エイヴリー、この新聞社に属する二人は
人生を変えられてしまっている。警察官は「仕事」だからダメなら
他の事件に抹殺されるだけ。だけど彼らは違う。殊に全く関係ない
グレイスミスがそう。これはもう「取り憑かれた」んだろうな。
暗号の解き方なんかが興味ありました。日本語でもなんかの
文字を見つけるとあとは想像していける、というのが確かに
数的推理の時間にやったような。英語だと続けて使うアルファベット
で最も多いのはダブルエル、ll。ゾディアックの暗号だとそれは
killという単語の多用によって判明した訳で。kill ill call まぁ
色々あるんでしょうね。これ、興味深かったな。
そしてロバートさん、図書館で借りたその本、どんだけ借りてる
んだよ!と司書として突っ込みたい部分もありました。

一方、警察側は勿論熱中しているものの、現実に戻っていく姿も描かれて
「うん、実際はそんなもんだろうな」と想像させられました。
もしかしたら定年後、気がかりで自分で調べてみたくなるかも
しれませんけど。時効警察みたく。その時は「口外してほしい」けど。

ホントに犯人はリーだったのか。それともどこかに潜んでいるのか。
あのふてぶてしい態度が気に食わないのであのおっさんが犯人で
あってほしいけど、なんかちょっと違うかな、という気もする。
難しいね。ホント。

俳優に関して、実際本物のデビッド・トスキーさんもあんな風な
お洋服きてたみたいですね。ちょっと人と違っててよかったなー。
そしてマーク・ラファロっていう役者は出るたびにイメージを
変えてくる人。俳優としてすごいなーといっつも思います。
イン・ザ・カットのエロエロ刑事のイメージだったりエターナル・
サンシャインで目立たない役やってたり、凄いなーと感心しちゃい
ます。
一方、ジェイクはいつもなんか似てるんだなーと最近気になりだして
きた。悩んでるよね(笑)いつも。犬みたいだなー。と。
けどあの本気で怖くなって家から逃げ出てくるシーンはよかったです。
デイ・アフター・トゥモローでは一応アクション系だったけど
どっちかっていうとあまりそういうのよりこういうのが似合う
というのも否めません。それこそマークのように出てくるものによって
違うイメージになるよう頑張ってください、というところか。
そういう意味ではロバート・ダウニー・Jrもそうなのか。
あれは地っぽいところも凄いけど。

取り憑かれた恐怖を描いたこの作品。『セブン』や『ゲーム』
『ファイト・クラブ』と比較してもしょうがない。この監督の
PVみたいなクリップを期待するのはいいけど、カッコいいだけが
映画じゃない。ジワジワくる恐怖はしっかり描かれているんだから
大どんでん返しを期待せずに最後まで見てください、という
ところでしょうかね。

★★★★☆ 犯人捕まらないのかな。
posted by minori at 21:15| 宮城 ☁| Comment(0) | TrackBack(6) | 映画「さ」行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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