2007年12月21日

『魍魎の匣』魑魅魍魎と魍魎。

もしかしたら魍魎は
今もぼんやりと我々を取り囲んでいるのか...


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ぽちっとプリーズ。

魍魎の匣 (講談社ノベルス)
魍魎の匣 (講談社ノベルス)京極 夏彦

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以前うちの犬がナゼか大きな箱に怯えた時期があった。
当時この小説を読んだばかりだった弟と私はよく
「ヤマトが御匣様をおそれとる」と言っていたものだ。
というくらいしか記憶に残っていない『魍魎の匣』。
監督を新しくして再び映画になった京極作品。
小説の印象が強いせいなのかイマイチ乗り切れなかった
前作、『姑獲鳥の夏』だったか今回はいかばかりか。

小説の私の印象としては、最初の作品である姑獲鳥に
比べると数段の出来栄え、練られたプロット、
意味ありげな登場人物たち、結構気に入ってる作品
というポジション(尤も、私は『鉄鼠の檻』が好きだ)
今回やっぱり短い時間の中で最初から無理であろうという
諦めのもとに観ていたけど、うむ、これはこれで
なかなか頑張った。随分省略してるけどね。

今回撮影は上海だとか。なるほど確かに雰囲気は出ている。
んが、やっぱりどうして「日本」じゃない。
私はあの時代の日本を見てないからそう思うのかも
しれないけどやっぱり日本じゃない。
雰囲気だけなら実相寺監督のめまい坂のほうがいい。
だがこの作品が持つ怪しげな雰囲気にはこれはこれで
よかったのかもしれない。

怪しいといえばあの新興宗教。あの手の怪しさは
こういう小説にはうってつけですな。舞台も
戦争直後。大体ハコ…。オンバコ様って…
って思うんですが実際そういうところがあると
聞かされると「ああそうなんだ」と信じそうだけど
普通は「ハコって…」と思うよなー。
ところが人の弱みに付け込むとはこういうこと。
ラストの崩壊が小気味よい。小説に比べて
何だかコミカルになっていたけどね(笑)
あれは映画なのでそういうものとして楽しかったけど。
歯ブラシ。

そう。コミカルだったね、全体的に。
中禅寺がコミカルなんだもん。ちょっと違和感。
それは私がこの前『舞妓Haaan』を見たせいなのか
どうなのか。あとエノさんにエキセントリックさが
足りなかったような気もしないでもない。
尤もあれは体現化するのは難しいんでしょうけどね。

小説ではバラバラにあるたくさんのことが
最後でようやく一つにまとまる感じになっているのが
今回はもう結構明らかにつながっているので
犯人がどうのこうの、という問題ではなかった
ですね。このくらいしか無理だと思うけど
段々紐解いていく事件の全容の素晴らしさを
誇る京極作品としては残念です。
それにしてもクドカンが頑張っていたね。
怪しげでとてもよかったです。
あまり悩んでない関口君が(カッコよかったし)
ちょっと残念だけどクドカンはおおむね満足です。

この作品の映画化に際していつも何だか違和感を
感じるのはやっぱり活字がないせいか。
嗚呼、とかないもんね。
そういや鳥口君、「うへえ」って言いましたかね?

★★★☆☆ 雰囲気はヨシ。
posted by minori at 23:45| 宮城 ☀| Comment(0) | TrackBack(1) | 映画「ま」行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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魍魎の匣
Excerpt:  『ハコの中には 何がある?』  コチラの「魍魎の匣」は、京極夏彦さんのベストセラー京極堂シリーズ映画化第2弾となる、12/22に公開されるすべての人の想像を超える超高速展開サスペンス!!なので..
Weblog: ☆彡映画鑑賞日記☆彡
Tracked: 2007-12-22 21:46
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