2007年11月04日

『ボンボン』Bombon

犬はやっぱりココロの友なのだ。

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ぽちっとプリーズ。


ボンボン

中年男のうらぶれた感じ、瞳に現れる優しさ、切なさ、
普通こういう犬との映画は犬に癒されるのだけど、この
映画ではこの主人公のおじさんに癒されました。

なんだろうこのオヤジ、はっきりしないし、色々我慢しちゃうし、
「お父さんしっかり!」って思う事は沢山あるんだけど、
でも無口だけど優しくて何だかとっても愛おしいオヤジなんだな。
娘がイライラしてあたっちゃう気持ちもわからなくもないけど
「可哀想…」と思っちゃう、彼はそういうキャラだよね。
世の中ヤなオヤジも沢山いるのに、こういうオヤジは貴重です。
そして何といってもこのオヤジ、やっぱりな、と思わせる新人。
映画を見ている途中で「この人が他の映画でマフィアのボスとか
やってる姿は想像できないぞ」と思ったのですが、実は彼、
駐車場で働いているんだそうで。何だか納得です。
それからこの映画、ホントのプロというとあの緊張して声が出なくなる
女の子くらいなんだそうで。妙に感じるリアリティはそういう
せいもあったのかもしれない。

ちょっとした(いや結構たいしたことである)親切から彼は
犬を貰い、そのワンコが実は物凄いいい血統をしてて
コンテストやらなにやらで大もうけをしてくれる、いわゆる
棚から牡丹餅状態なのがこの映画。とある欠陥があるのがわかる
のは後半だけど、それにしても凄い犬なのだ。

もともと闘犬だったり狩りをする犬なのでかわいくはないわけ
だけど、何故か愛嬌のあるすっとぼけた顔をしているんですな、
彼は。ドゴ・アルヘンティーノって聞いたことないけど、
これは明らかに銀牙やウィードに出てくるタイプ。敵で。ってか
法玄みてぇ、と思ったけどあれはグレート・デンだし、これを
見てそれが何?って分かる人もいないと思うからやめておこう。
ともかく銀牙わりにグロい写真を見せられるのはちと辛い。
飼い主のフアン・ビジェガスも「これはこの子にはさせたくないな」
って思ったんでしょうね。ドッグショーのが何倍もいい。
ドッグショーってのは結構映画とかにもあるけど、お金になるから
みんな必死なんですよねー。私の父の実家は秋田犬の産地でして、
小さい頃私はそのドッグショーに行くのを楽しみにしてたんですけど
みんなしっぽにスプレーしてフワフワにしてたり、色々やってたもんな。
確かに交配料なんかで稼げるんですね。立派な犬だと。
うちの黒綱号、ことヤマト様は一応血統書もちですが、耳がたれてる
ため、もう絶対無理でしたが考えてみれば彼が金になって自分の
食費とか病院代を稼いでくれたかもしれない、と思うとちと切ないですね。
とはいえ愛はかわりませんよ。

そうそう、そこなんですよ。
彼は犬を「心の友」だと捉えている。一方ワルテルはあくまでこれは
商売なの。いい犬だと思う事はあっても、愛は薄い。犬が逃げたら
ああやって探しに行くのが飼い主。仕事なんて割り切れないよ。
よく飼ってない人に「犬がいなくなったからって泣くことないじゃん」
とか「犬が体調悪くて会社早退したりするなんて考えられない」
と過去に言われたことがありましたがとんでもない。犬だって家族。
下手したら家族以上に愛をくれることだってあるし。
儲けにならなくたって一緒に旅するバディとしては最高なんだから。
勿論、フアンはボンボンで稼ぐことも視野にいれてはいるけれど、
相棒というスタンスは貫いてくれるような暖かさが伝わってくる。
ラストもすっきりさわやかだ。

アルゼンチンのなーんにもない平原を犬と二人車に乗っていく画が
とても気に入りました。悪い人ではないけど好きになれなかった
ワルテルを差し引いてもこの映画に満足です。青すぎる空もパーフェクト。
白いボディに映えてました。

★★★★★ 
posted by minori at 17:17| 宮城 ☁| Comment(9) | TrackBack(7) | 映画「は」行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんは。
TBとコメントをどうもありがとうございました!
ボンボンとフアンおじさんに心癒される映画でしたね。
フアン役のおじさんが新人だったからこそこういう雰囲気の
作品になったのかなと思います。
素朴さとアルゼンチンの風景がとてもよかったです〜♪
Posted by あざみん at 2007年11月04日 20:26
■あざみんさま。

こんばんわー。コメント&TBありがとうございます!

ホントにあのオヤジに癒された映画でしたー。新人さんのよさがでてましたよね。だってあのおじさんが他の映画でマフィアのボスなんてやってる姿は想像できないですもんね(笑)素朴でよかった!

あ、リンガー、見られなかったみたいで…。是非ビデオで(もうすぐ出るか出ないかっていう話だったような)見てみてください。くだらないですけどね(笑)
Posted by minori at 2007年11月04日 20:41
こんばんわ。

ワンコ好きにはホントにたまらない1作だったと思います。ワンコって従順で、情があって、人よりも人っぽい部分もあって・・・そういうワンコのステキな部分をさりげなく描き出しているところがすごく良かったなあと思います。

この作品っておっしゃるように新人だけで構成された作品なんですよね。だからこそのリアリティとか、妙に笑える間(マ)とかが可笑しくて、心がほっこりしましたです♪
Posted by 睦月 at 2007年11月04日 23:54
こんにちは♪

>この映画ではこの主人公のおじさんに
 癒された
わんこ映画だったら普通わんこに癒されますよね。
ホントこの癒し系親父の存在は素晴らしいし貴重
な存在だ。そうそういないっすもんねこの手の人。
このコンビに大きな幸せがドカンとやって来るの
ではなく小出しに来るのがまた素晴らしかたです♪
(゚▽゚)v
Posted by 風情♪ at 2007年11月05日 11:24
五つ星、ばんざーい。
耳がたれてるとダメなの??
イヌにとっては血統書なんてない方が幸せなのかもしれないっすね。
ヤマトと旅をしてくださいー。
Posted by かえる at 2007年11月05日 23:56
五つ星、ばんざーい。
耳がたれてるとダメなの??
イヌにとっては血統書なんてない方が幸せなのかもしれないっすね。
ヤマトと旅をしてくださいー。
Posted by かえる at 2007年11月05日 23:56
■睦月さま。

こんばんわー。コメント&TBありがとうございます!
そうですねー。ワンコ好きにはたまらない!そうそう、たまに人っぽいところありますよね。うちの犬もおおいにおっさんくさいですよ(笑)
いかにも、っていう犬の演技よりはこういった素直な様子のほうがなんだかいいですよね。そうそう、ココロがほっこりするのです。
Posted by minori at 2007年11月06日 19:08
■風情♪さま。

こんばんわ!コメントありがとうです!
そう、このオヤジに癒されたんですよー。このオヤジ、ホント近くにいたら「いいたいこと言えばいい!」とイラっとしそうですけど映画の分だと、かなり癒してくれる存在でしたよー。こんなオヤジは日本ではなかなかいないですよ。きっと。小出しな幸せ、かえってそのほうが幸せかもしれないですね。
Posted by minori at 2007年11月06日 19:08
■かえるさーん。

どもです!
そーなんですよ、柴犬で耳垂れは基本的にいないじゃないですか?ヤマトさまは立派なお顔をしている割には耳が…話にならないんですよねー。にしても確かに血統書がなくても彼への愛はかわらないわけですからね。しかしかえるさん、このじいさんはもう高齢のため(人間では80くらい)旅は無理なんでござんすよ…。
Posted by minori at 2007年11月06日 19:10
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