2012年02月07日

『Midnight in Paris』ミッドナイト・イン・パリ

いつもだらだらとしゃべるうだつのあがらない男のこの映画、
舞台がパリだったからなのか、登場人物たちが魅力的だったからなのか、
物凄く大好きになってしまった『Midnight in Paris』。



Midnight in Paris




冒頭の静かなショットたちが美しい。静かに夜に向かう、切り取られた
パリたちにあっという間に魅了されました。
雨なんだね、それでもまた美しい。
たぶんその場にいたら濡れるの、嫌かもしれないけど、
こうやって切り取られてしまうと、なんとなくその中に傘をもって
佇んでしまいたくなるような、パリ。

ちょっと夢見がちなギルだけど、上っ面だけの知識をひけらかす俗物な
婚約者の友人に辟易する気持ちはようく理解できた。
そんな彼がするっと行ってしまうことのできた過去。
時間のはざまをうろうろする権利をいただいた彼はなんと1920年代。
迎えの車がおかしかったからあれ?って思っているうちに
聞いたことのあるような名前、フィッツジェラルド夫妻にヘミングウェイ、
ガートルードにココ・シャネル(彼女は名前だけ)、それからピカソに
ダリ。これはギルがハマってしまうのも無理もない。
私だってヘミングウェイと話してみたいし、ピカソが普段どんな感じなのかも
みたくなる。小説家じゃなくても小説書いてみたくなるだろうし、
画家じゃなくても、絵でも描いてみようかと思うだろう。

日本人で文学好きじゃない人だとちょっとわからないかもしれないけど、
これが坂本竜馬だとか幕末の志士たちに会うことができたら、と思うのと似ている
と思う。そんな素晴らしい『過去』にピンポイントで旅行できた
ギルの、昼間とのギャップもまた面白い。ペラッペラの芸術論と、
俗物的な買い物の仕方にうんざりしちゃうギルの様子が何とも言えず。
さりげなく見てきた知識を披露したときの爽快感ったら。

そんな彼が出会った魅力的なエイドリアナ。昔見た映画で見た女優さんのような
彼女に驚いた!あのままチャップリンなんかの映画に出てても全然気づかないくらい。
そんな彼女に惹かれる彼女と歩いてたある夜、今度は馬車が迎えに来て…。
彼女たちは彼女たちなりにあこがれがあったベル・エポック、それは1890年代・
昔みた写真にそっくりなロートレック(ロートレックは幼少のときの両足の
骨折がもとで大人になっても小さかった)がしっかり座っているんだもの、
そりゃあエイドリアナも興奮するでしょう。でもまぁすでに別の時代を行き来
していたギルにとって、やっぱり1920年代が魅力的だったみたい

さっくり三つの時間を行き来しちゃうところが、ほかのタイムスリップものに
ありがちな派手なアクションがなくて好感が持てました。
意外にあっさりとしていたラストも((500日)のサマー、にちょっぴり似ている
けどまぁいいか)よかったかな。パリの雨の中で。

パリか。また行きたいものです。
posted by minori at 22:07| 宮城 ☁| Comment(0) | TrackBack(1) | 映画「ま」行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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