2011年02月19日

『dogtooth』

不穏な空気が渦巻く美しくも閉ざされた世界。

Dogtooth . ( Kynodontas ) ( Dog Tooth ) [ NON-USA FORMAT, PAL, Reg.2 Import - United Kingdom ]

あらすじはこんなかんじ?

とある郊外の美しい家に住む家族、プールつきにその屋敷には高い塀があたりを囲んでいる。
そこに住む子供達は今まで一度も外に出たことがなく、
『電話』は『塩』である、などと奇妙な教育を施していた。
外に出れる手段は車だけで、それも犬歯がぬけて大人になったら出れると
父親は子供たちに話す。
唯一外部からやってくるクリスティーナは、息子の性の処理の相手として連れてこられていたが、
彼女が来ることによって少しずつ何かが変わり始める。

もうのっけっから変わっている。
海は革張りの椅子、
とりあえず熱いお湯に指入れて、最後までもった人が勝ち、
とかもう奇妙奇天烈。
そもそも「どうしてこういうことをしているのか」というのは全く持って説明なし。
ないほうが変に考えなくていいでしょ、と監督は言うがそれにしてもね(笑)

親という存在は子供にとっては絶対的なもの。だけど外に出るようになって
外部からの影響を受ける。演歌が嫌いなうちの親、聞いたことなかった演歌を
幼稚園で演歌好きの子供にしこたま叩き込まれてうちに帰って歌ったら親が
びっくりした、という事件があったが(やっぱりあまり歌わないほうがいいよ、と言われた)
子供というのは吸収しやすい生き物で、いいことも悪いこともすべて吸収して
悪いものはふるいにかけるのが一般的。

ここではそれが全く通用しない。
「電話をとって」というと塩が出てくる。それは塩が電話と教え込まれているから。
物語の途中途中にこういう奇妙な「言葉」が出てくる。
このアイディア、面白いよね。
ネコは危険な生物だったり、(いやー、あのシーンはいやだった!)
犬の鳴きまねをするのは強烈。落ちてくる飛行機もちょっと夢があったね。
落ちた飛行機を車で取りに行ったのは徹底しているわぁ。
犬と一緒で、ここから先は出ちゃダメ、といわれたからでないってのも凄いわぁ。
一般常識で測れない世界ですね。

電話もひたかくし、AVも自分達のみで楽しみ、いったい何が目的なんだろう、
と思わせてくれるあの両親。どうしてこうなったか、という説明がないだけに、
色々考えてしまうのだ。母親はよくもまぁあれに了承したもんだ、とかね。
そもそも結婚しないか、二人ともおかしいのだろう。
そして親が子供の性の処理相手を斡旋するってのもびっくり。

そこらへんはゆるいんだ…

と思わざるを得ないよ、これは。しかもねぇ。ラストはああだし。
それは…よくないだろう、と。
それにしてもこれ、日本で上映したら殆どモザイクかかりそうだねぇ。
結構はっきり出ててびっくりしちゃったぞー。

ラストもすべて観客に投げかけられているから、考え込んでしまう。
どうなったんだろう、とあれやこれや話したくなるのだ。
しかし歪んだ教育は歪んだ個性へと繋がるわけで、
この子達はViolenceを伴った成長を遂げてしまう。
冒頭の熱湯のゲームにしてもしかり、眠り薬にしてもしかり、
自虐的なキャラクターは確かに冒頭から示されていたんだよね。

監督は全然そこまで考えていないような受け答えをしているけど、
ここにインタビュー記事が

いやいや、きっと色々考えてるんだろうな。
まぁ間違いなく彼はシュールな感覚の持ち主なんだろうけどね。
だいたいシーンのカットの仕方なんかでも普通じゃないもんなぁ。

日本で公開になりますよね?
是非見てみてください。いいも悪いも、気になる映画だったことは間違いないです。
posted by minori at 23:03| 宮城 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画「た」行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/186774714

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。